「茶箱」ってどのようなものか、ご存知ですか?

インテリア茶箱&パスマントリークリエイターのChie-coです。

「茶箱」ってなに?

ここで指す「茶箱」は茶道具の「茶箱」とは違い、お茶の葉そのものを運搬するために作られた木箱のことです。

昔むかし、おばあちゃんの家の押入れや、実家の押入れにセーターを入れて仕舞ってあったり、少し大きいお茶屋さんに今はもう殆どディスプレイと化した・・

ちょっと変わった木の箱を見かけた記憶はありませんか?

「茶箱」の歴史

「茶箱」の起源に関しては諸説あるそうです。

だいたい江戸時代頃に使われだしたという考えが有力で、この頃海外に茶葉を輸出するため、運搬用に茶葉の入った袋を入れた「雑箱」が茶箱の原型とされています。

お茶の主要産地であった静岡県が「茶箱」の始まりと考えられているようです。

茶箱の材木

昔から「茶箱」の主材は「杉」であったらしく、「杉」は調湿機能に優れており、湿気や乾燥を防ぎやすい性質をもっています。

杉製の茶箱を使うことは、湿気や乾燥を嫌う茶葉にとって、よりよい品質を保つためにとても効果的な輸送手段であったのです。

先人の知恵は本当に素晴らしいですね!

箱の加工と工夫

湿気から茶葉の品質を守るために、最初は杉で作った茶箱の内側に、「柿しぶ」を塗って防湿加工をした「しぶ紙」というものをひいていました。

その後、さらに防湿防乾機能を上げるために「亜鉛板」を貼るようになり、現在では「鉄板に亜鉛メッキをつけたもの」を貼るようになっています。

蓋にも工夫が施され、現在の茶箱は基本的には上から被せる「被せ蓋」ですが、蓋枠を受ける枠を身の縁よりやや下げて取り付けることでガタガタすることがなく、気密性が高まっています。

少し頭でっかちに見える独特の形状にはちゃんとした理由がある訳です。この形式は近隣諸国や西欧に実例がなく、わが国の箱の特色と考えられているそうです。

「茶箱」は消えかかった灯・・日本の伝統の品を守ろう!

一時は、アメリカをはじめとする海外への輸出にも使われ、全盛期を迎える事もあった茶箱ですが、時代とともに輸送用の段ボールなどが開発され使われ始めました。

海外だけでなく国内でも重くて処分に困る「茶箱」は段々とその需要が失われ、その姿を消す事となってしまったのです。

現在、この江戸時代からの知恵がちりばめられた素晴らしい「茶箱」を作る製函所は全国にたった3件のみ。

職人さんの数も、国内で5名(2017年現在)激減しています。そして、日本が世界に誇れる「茶箱」を作ってくださる職人の皆さんはご高齢であり、後を継ぐ「人材」の問題は、非常に厳しい現実に直面しています。

今、まさに伝統と古くからの知恵と技術が散りばめられた、日本だけにしかない「茶箱」の存続が危ぶまれているのです。

インテリア茶箱を作って守ろう!日本の伝統品「茶箱」

 

Nori-M

お気に入りのファブリックで、作る事を楽しみながら日本の伝統品を守る。素敵だな・・と思った事が、インストラクターの資格を取るきっかけとなりました。

楽しむことで伝統を守る。暮らしも素敵に!暮らしの中に、自作のお気に入りと伝統を取り入れることができるなんてなんだか、ちょっとワクワクしませんか?

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なお、インテリア茶箱クラブで使用している「茶箱」は、熟練の職人さんの経験による様々な知恵と技術で作られています。

他のどの茶箱よりも反りと歪みが少なく、正確で美しい「茶箱」と自信を持って言えるお品物です。

一人でも多くの方に、「インテリア茶箱」についてご興味を持って戴ければ幸いです。

レッスンでお会いできますことを、心より楽しみにしております!

enjoy life

投稿者プロフィール

chie-co
chie-co
Studio ORB 主宰 
インテリア茶箱クラブ認定インストラクター
インテリア茶箱&パスマントリークリエイター

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